おススメ農業本!農業大国アメリカで広がる「小さな農業」

2021年5月23日

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こんにちはバシタカです!

今回もおすすめ農業本!今回は、アメリカでじわじわ広がりつつある「農のサブスク」である「CSA」について書かれた本についての感想です!

 

おススメ農業本「農業に転職! 就農は「経営計画」で9割決まる」有坪民雄

おススメ農業本!農業大国アメリカで広がる「小さな農業」

今回おすすめいたしまするはこちらの本!

「農業大国アメリカで広がる「小さな農業」」

 

進化する産直すたいる「CSA」

この本は、アメリカ、主にアメリカの北西部に位置する「イサカ」という都市に広がっている「CSA」という取り組みについて書かれています。

「CSA」というのは「カスタマーサポーテッドアグリカルチャー」の略、日本語に訳せば「地域が支える農業」というもの。

簡単に言うと、農業の「サブスク」みたいなもので、ネットフリックスみたいに、定額を農作業が始まる前に前金として農家さんに支払いをすることで、農家さんの資金繰りの問題を解決しつつ、消費者は、中間マージンが省けるため、安く、おいしい農産物が受け取れるという仕組みのサービスです。

農家さんは売り上げがシーズン前からわかるから安心して農産物の生産に取り組めるし、消費者は、直接取引なので安い食材を手に入れられる。しかも農家さんの顔も見えるから信頼性を自分で評価できる。

この「CSA」の取り組みが、すごく普及しているのが前述したアメリカの「イサカ」というわけですね。

 

この「CSA」ですが、お互いにメリットがある、と言うだけでなく、消費者側にも、地元の農業を守る。地元にお金を落とすことで、地域内の経済を活性化させる、地元の農業の伝統を守っていく、という、ある種「ボランティア」的な要素もあります。

ただ、「意識が高い」だけではなくて、実際に「お得」だからこそ、イサカではここまで普及しているということらしいです。

プラス、イサカでは「CSAはおしゃれ」という観念も広がっているらしく、野菜の受け取り場所に出向くことも、一つの「ファッション」という意味合いもあるみたい。

地元の農業を守るために、定額制の野菜受け取りサービスを使う。そして受け取り場所で地域の人たちとコミュニケーションする、ということが、おしゃれだと受け取られている側面もあるんですね。日本ではどうでしょうね?普及していく素地はあるんでしょうか・・。

この本で取り上げられていた農家さんは多岐にわたりますが、基本的にはみなさん「有機農業」を営んでいる様子。「有機農業」の認定を受けのはコストがかかるため、認定をあえて受けていない農家さんもいるみたいですが、基本みなさん「有機農業」「オーガニック」を売りにしているみたい。

紹介されていたのは、野菜だけでなく、畜産、漁業、メープルシロップに至るまで、いろんな「CSA」がありました。

「アメリカの農業」というと、どうしても「めちゃくちゃ広い農地で農薬ドバドバ農業」という浅薄なイメージが私にはあったのですが、(非常に失礼ではありますが)実はそんな「ドバドバ農業」もアメリカの全体からすると4%程度のもので、実はほとんどんが日本のように「小さな農業」が中心なんだとか。

そして抱えている問題もそれほど違わなくて、大量生産で勝てるのは一部の大企業、大農家さんだけで、実は多くの個人農家さんは、手取りが少ないことで常に悩みを抱えているんだそうです。

農家さんが抱えている問題って、日本もアメリカもさほど変わらないんですね。

ただ、この「CSA」ですが、ものすごくCSAが普及しているイサカでの世帯普及率は12%、アメリカ全土だと0.4%。まだまだポピュラーというわけには行きませんね。それでも、農家さんが生き残っていく上ですごくいいシステムなので、より高い普及率を目指しているみたいです。

日本でも、じわじわとですが「シェリングエコノミー」的なものが広がりつつあるように感じているのですが、今後日本でもこの動きが拡大してくるんじゃないかと感じています。

というか、普及させたい!

この本を読むと、一口に「CSA」と言っても、非常に多岐にわたるやり方があることがわかります。

アメリカって、自分に適したビジネスを作り出すことにかけてはすごいなと感じるのですが、それぞれの農家さんが、トライ&エラーを繰り返しながら、あらゆるやり方で「CSA」を推し進めていました。

自分も読みながら「これならマネできそう」とか「これは難しそうだな」とかいろいろ考えましたが、今後営農を継続していくためのアイディアが満載だったので、非常にためになりました。

今後、農業が効率化されていくと、やはり零細の個人農家は企業と同じ土俵に立たなくてはならなくなることを考えると、いかに自分の農産物をブランディングしていくのかは死活問題になりそうなので、真剣にこの「CSA」についても取り組む必要があるだろうなと感じています。

日本でもCSAの取り組みをしている農家さんはあるみたいですが、「地域の為に貢献する!」というところを前面に押し出しても、なかなか受け入れてもらいずらいらしいです。やはり、欧米の人たちに比べると「地元愛」というものの形が違うんだなあとは感じました。

しかし、日本人は「お得」にはかなり弱いはず!そして、一度ハマったら抜け出せないはず!なので、農家同士で協力しながら、いいサービスを作っていけたらなと思っています。

まだなんにも始まってないけどw

それにしても、読書は楽しいなあwいろんな人がいるんだなあ・・・。

 

まとめ

今回は「農業大国アメリカで広がる「小さな農業」門田一徳」の感想でした。

アメリカでも農家さんは大変なんだなという現実と、しかし、ビジネスの観点からクリエイティブに試行錯誤を繰り返していくアメリカの人たちのたくましさには感心いたしました。

でも、「シェアリングエコノミー」とか、たいそうな言葉でくくらなくても、「メルカリ」だって個人間の経済的なやり取りで、ここまで普及しているのもただ単に「メリットがあるから」なんですよね。

ウーバーイーツだってそうですもんね。

日本でだって、「お得」なだけでなく「楽しい!」とか、「自己表現」だとか「節約」に絡めて、野菜を買うのを一つの「エンターテインメント」にできれば、もっと普及するんだと思うんですよね。

ただ、それをどうやってやるのかは、俺にはわからない!

でも、未来は全く暗いわけではないなと、なんとなく感じております!

というわけで今回はここまで!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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